抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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太陽光発電(PV)を含めた分散型電源(DG)の導入拡大に伴い,DGからの逆潮流による電圧上昇が問題になる。一方で,電気自動車(EV)の普及は今後さらに進むことが予想されるが,このことは,蓄電池が配電系統内に大量に導入されていくことを意味している。これに対し適切な制度設計を行うことで,配電系統の効率的な運用に資するようにEVの充・放電を誘導することができる可能性を秘めている。ところで,EVは蓄電池のほかにもインバータを有しているので,有効電力だけでなく無効電力の制御も可能である。著者らは,このEVの能力を配電系統の運用に利用することを考え,そのポテンシャルについて評価を行った。その結果,有効電力の利用はEV所有者の利便性を著しく損なうために難しい反面,無効電力の制御についてはEV所有者の利便性を損なわない利用が可能であり,この無効電力の活用により配電系統の電圧を適切に維持できる可能性があるとの見通しが得られた。そこで本論文では,EVの有効・無効電力制御により,EV自身の充電による電圧降下を補償する手法を提案し,シミュレーションによりその有効性を確認した。