抄録/ポイント: 抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
広く普及している簡易型カーナビではGPS単独または安価なセンサによる車両位置測位を行っているため,高精度方位センサや車速センサ等の車両情報を用いた自律航法とGPS測位による絶対位置検出を相互補完するハイブリッド方式による据置型カーナビに比べて測位精度が低い。そこで,本稿では,簡易型カーナビの測位精度向上を目的として,車両の存在係数やファジイ推論を応用したマップマッチング手法を提案し,実際の走行データを用いたシミュレーションによりその効果を検証した。提案方式では,まず,GPSの測位データから車両位置座標を取得し,この座標を中心に300m四方の矩形節囲にあるリンク(道路)のリストを作成する。これらのリンク中で車両位置座標から垂直投影不可能なリンクを除外L,距離が最も短いリンクを車両の存在するリンクと定義してそのリンクに垂直投影した点の座標を車両の椎定位置(初期座標)とする。次に,累積距離と累積角度を算出し,各候補リンクに対する車両存在係数を求め,それらの平均値を総合的な車両の存在係数とし,それが最も大きくなるリンク上に車両位置を求める。さらに,測位データのぱらつきによって生じる誤差の影響を抑制するため,重み付け係数をファジィ推論を用いて調整する。市販のGPSレシーバを用いて実際に市街地を走行し,取得したGPSデータを用いて提案手法をシミュレーションにより評価した結果,従来方式よりもミスマッチングを低減できていることが分かった。特に,交差点付近のミスマッチングを抑制することができる。なお,処理時間は従来方式と同程度であり実時間の応用が可能である。