抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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育てたはずの新人が中堅社員として順調に活躍してくれていないという現象が起こっている。中堅層の育成不全を招いている企業内教育の仕組みの機能低下が起こっている状況を検討し,能力開発とリンクした職能重視の人事システムに軌道を修正する必要性を指摘した。企業内外の環境変化や新人の質の変化を踏まえた新人研修と中堅社員としての自覚と成長を促す試みの大切さを述べた。多くの中堅社員が感じている不安や中堅社員の自己実現に向けたモチベーションを高める工夫の必要性を考察し,このような要素を反映させた働きがいのある職場づくりをめざすべきことを述べた。職務を通してのOJTのメリットや特長を紹介し,OJTを計画的に展開することで訓練効果を高めることを説明した。キャリアパスの明示,後輩指導の面でのポイント,部下のOJTや機会指導を徹底するような仕組みやリーダーの処遇などの工夫について述べた。外部の教育研修機関の利用の際に自社の考える人材育成プログラムと同期させ,人事制度の中に研修プログラムを位置づけて活用する方策を述べた。職能向上の基本は職務経験から学ぶOJTであって,OFF-JTはそれを補完するものである。部門別の職能別研修に関するプログラム策定の留意点を述べた。