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J-GLOBAL ID：201402265199108609   整理番号：13A1961376

米の外観品質・食味研究の最前線〔29〕酒米の品質と気象との関係

著者 (1件)： 池上勝 (兵庫県農林水産技術総合セ)
資料名： 農業および園芸  (Agriculture and Horticulture)
巻： 88  号： 12  ページ： 1211-1219  発行年： 2013年12月01日 
JST資料番号： G0801A  ISSN： 0369-5247  CODEN： NOOEA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 温暖化による高温障害は酒米の品質にも影響を与えている。兵庫県の山田錦では出穂期,成熟期の前進,穂数の増加,心白の大型化が見られるほか,充実不足により検査等級が低下している。酒米試験地場内試験のデータを用いて玄米形質と検査等級の関係,米形質と登熟期間の気温との関係を解析した。その結果を解説する。酒米の特徴である心白は大きい方が良いとされるが,精米歩合の高い吟醸酒では小さい心白や横断面の形状が棒状の心白が求められている。酒米試験地の気象感応調査データを用いて心白発現と収量構成要素及び登熟期間の日平均気温との関係を調査した。心白の大型化の仮説を含めてその結果を解説する。高温による酒米の酒造適性への影響は心白の大型化や白未熟粒の増加による水浸裂傷粒の増加,デンプン構造の変化による酵素消化性の低下があり,それらについて対策を含めて解説する。

シソーラス用語： *酒造米 ,  水稲 ,  *品質 ,  適性 ,  間隙 ,  消化性 ,  *温暖化 ,  気象 ,  障害 ,  収量構成要素 ,  登熟
準シソーラス用語： 高温障害 ,  *山田錦 ,  酒造適性 ,  酒米 ,  心白

分類 (3件)： 清酒  (FK04023G) ,  穀類とその製品一般  (FJ04010T) ,  稲作  (FC03020C)

引用文献 (31件)：

• Ashida, K., E. Araki, W., Maruyama-Funatsuki, H, Fujimoto and Ikegami, M. 2013.Temperature during grain ripening affects the ratio of type-II/type-I protein body and starch pasting properties of rice (Oryza sativa L.) Journal of Cereal Science. 57:153-159.
• 芦田(吉田)かなえ・船附稚子・荒木悦子・藤本啓之・池上 勝 2013. 出穂後の平均気温が酒米品種「山田錦」のデンプン特性とタンパク質組成に及ぼす影響. 北農 80(3) : 249-254.
• 江幡守衛・長戸一雄 1960. 心白米に関する研究第3報胚乳澱粉細胞組織の発達と心白との関係. 日本作物学会 紀事 29 : 93-96.
• 池上 勝・世古晴美・米谷 正・須藤健一 1992. 酒米「山田錦」における登熟期間の気象条件と酒造適性の関係. 近畿作育研究 37 : 84-87.
• 池上 勝・世古晴美 2005. 酒米品種における心白発現の品種間差異. 近畿作育研究 40 : 47-51.

タイトルに関連する用語 (6件)： 米 ,  外観品質 ,  食味 ,  研究 ,  酒米 ,  気象