抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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九重火山群の北方に位置する大分県九重町周辺において表層の電気伝導度分布を調査した。その結果,九重町中央部の猪牟田カルデラ東部では低電気伝導度を示し,その周辺部にあたる九重町西部の玖珠川以西の領域,東部の山下池から滝上地熱発電所にいたる領域,北部の野上川流域において高電気伝導度が見られた。これらの高電気伝導度領域は,西北西-東南東方向,あるいは東北東-西南西方向に延びる傾向を示し,別府-万年山断層帯などの当該地域構造線によく対応している。一方,南部では,九重火山群を構成する火山から山麓にむけての高電気伝導度領域が認められ,九重火山群のマグマ起源の揮発性成分が地下水とともに流下して形成された可能性がある。(著者抄録)