抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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箱根火山では2001年以降,群発地震活動が頻発してきたが,これらの活動に伴って自然噴気孔中の火山ガスの組成変化がしばしば観測された。本稿では,2013年の群発活動に先立って始まった新噴気活動からのガスを採取し,分析を行った結果について報告する。主な測定対象は,原田ほか(2012)によるE噴気孔からの噴気ガスである。今回は,継続的測定のため検知管による簡易測定法を採用した。E噴気孔では他に比して硫化水素濃度(S)が高く,群発活動の1年前から徐々に濃度が増加していたが活動開始とともに一旦低下した。一方,二酸化炭素濃度(C)はばらつきが大きく,その変化は明瞭ではない。C/S比は,群発開始前まで減少していたが,開始とともに一旦増加し,約3カ月後から再度減少に転じた。ガス組成は火山活動の消長とともに変化することが判明し,これを活動のモニタリング指標として使用できることが分かった。