抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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列車が高速でトンネルに突入したときに形成されるトンネル内圧縮波は,トンネル出口に向かって音速で伝播し,反対側の坑口(トンネル出口)に到達したときに外部にパルス状の圧力波(トンネル微気圧波)を放射する。この圧力波は騒音・振動など環境問題を引き起こすため,現在,トンネル入口緩衝工の設置などの低減対策が採られているが,更なる高速化に対応するため,新しい微気圧波低減方法として,内部を壁(以下,内壁)で線路方向に2分割し,分割した一方の坑口を閉鎖する構造のフードを提案した。この内壁付きフードが設置された坑口に列車が突入したときに発生するトンネル内圧縮波について,内壁長さやフード断面積の影響を列車模型発射装置による模型実験によって調べた。その結果の一部を示すと次の通りである。1)圧力勾配最大値は内壁が長くなるにしたがい小さくなり,圧縮波の波面幅の1/2倍程度以上の内壁長さでほぼ一定(最小値)となる。2)内壁付きフードの断面積が既存の通常緩衝工レベル(本坑の1.4倍程度)の場合,側面開口部を適切に設けることで,出口開口率を0.8倍程度にすれば,同じ長さの通常緩衝工と同程度の圧力勾配低減効果が得られる(内壁長さ>波面幅の1/2倍)ことが分かった。