文献

J-GLOBAL ID：201702235284742465   整理番号：17A1361531

次世代のFlower Industry発展へのチャレンジ!-知っているようで知らない花の研究-1 花の老化メカニズムと日持ち延長技術 花の寿命を延ばす

著者 (1件)： 渋谷健市 (農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門)
資料名： 化学と生物
巻： 55  号： 10  ページ： 699-705  発行年： 2017年09月20日 
JST資料番号： G0527A  ISSN： 0453-073X  CODEN： KASEAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 「切り花を長持ちさせたい」は花,植物の成長・老化メカニズムからは背反する要求である。花の日持ち延長技術を実現するにはメカニズムに沿った検討が必要である。筆者らは植物の原理から見た花弁の老化の機構を,1.エチレンに依存するもの,2.エチレンに依存しないもの,3.両者が併存するものに分け,それらに属する花の種類を例示し,各々の老化のシステム,その制御および情報伝達の仕組みを物質レベル,細胞レベル,遺伝子レベルから説明した。その延長上にアミノオキシ酢酸(AOA)等のエチレン合成阻害剤,チオ硫酸銀陰イオン性錯体(STS)等のエチレン作用阻害剤の実用化剤があり,非エチレン依存性の老化システムの面からの老化を制御する一種のNAC転写因子を利用することにより新しい日持ち剤が開発される可能性があるとした。

シソーラス用語： *花 ,  *花弁 ,  切花 ,  新鮮度 ,  貯蔵安定性 ,  *老化 ,  機構 ,  情報流通 ,  転写因子 ,  カーネーション ,  ペチュニア ,  アサガオ ,  オートファジー ,  アミノカルボン酸 ,  脂肪族アミン ,  脂肪族カルボン酸 ,  調節遺伝子 ,  NAC転写因子 ,  プログラム細胞死 ,  シグナル伝達 ,  アミノイソ酪酸類 ,  遺伝的組換え ,  ナデシコ科 ,  アルケン ,  酸イミド ,  脂環式ケトン ,  第二アルコール ,  ヒドロキシケトン ,  ジエン ,  シクロアルケン ,  架橋化合物
準シソーラス用語： 組換 ,  *日持ち ,  *メカニズム ,  情報伝達 ,  アミノイソ酪酸 ,  遺伝子組換 ,  制御遺伝子

分類 (2件)： 植物の生化学  (EH01050J) ,  植物ホルモン  (EH02070M)

物質索引 (6件)： エチレン ,  アミノオキシ酢酸 ,  シクロヘキシミド ,  アミノエトキシビニルグリシン ,  2,5-ノルボルナジエン ,  1-メチルシクロプロペン

引用文献 (22件)：

• 1) W. G. van Doorn & E. J. Woltering: <i>J. Exp. Bot.</i>, <b>59</b>, 453 (2008).
• 2) K. Shibuya, T. Yamada & K. Ichimura: <i>J. Exp. Bot.</i>, <b>67</b>, 5909 (2016).
• 3) K. Shibuya, T. Yamada, T. Suzuki, K. Shimizu & K. Ichimura: <i>Plant Physiol.</i>, <b>149</b>, 816 (2009).
• 4) T. Yamada, K. Ichimura, M. Kanekatsu & W. G. van Doorn: <i>Plant Cell Physiol.</i>, <b>50</b>, 610 (2009).
• 5) K. Shibuya, T. Niki & K. Ichimura: <i>J. Exp. Bot.</i>, <b>64</b>, 1111 (2013).

タイトルに関連する用語 (8件)： 次世代 ,  発展 ,  花 ,  研究 ,  老化 ,  メカニズム ,  日持ち ,  寿命