抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アイスコアに保存された硝酸の濃度及び安定同位体組成(δ
15N)は,古気候解析において有力な情報であると考えられる。しかし,硝酸は積雪として沈着した後,揮散もしくは紫外線による光分解反応によって消失することが知られており,このときに同位体分別を伴うことから,残留した硝酸には
15Nが濃縮し大気中硝酸のδ
15N値比べて極めて高いd
15N値が観測される。この沈着後の硝酸分解過程は清浄な南極大気において貴重な窒素酸化物生成源であり,南極における大気化学反応場(=大気酸化剤の相対寄与)を変化させる重要な要因でもある。このように,南極における硝酸の積雪後の変化を解明するため,本研究では東南極ドローニングモードランドの沿岸部から内陸部にかけて採取された雪中の硝酸のδ
15N値を分析し,積雪中の硝酸光分解反応の地域間差異を推定した。(著者抄録)