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J-GLOBAL ID：201802247004788494   整理番号：18A0665008

黒毛和種牛肉における肉質格付等級とパネリストの嗜好性の差異

Differences among Meat Quality Grades in Japanese Markets and a Panel-Based Evaluation of Japanese Black Beef.

著者 (3件)： 林武司 (福岡県農林業総合試) ,  増本憲考 (福岡県農林業総合試) ,  馬場武志 (福岡県農林業総合試)
資料名： 福岡県農林業総合試験場研究報告  (Bulletin of the Fukuoka Agriculture and Forestry Research Center)
号： 4  ページ： 84-90  発行年： 2018年03月 
JST資料番号： Y0232C  ISSN： 2189-4876  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 格付け3~5等級の黒毛和種牛肉について,消費者の嗜好の傾向を調査するために消費者型官能評価試験を実施した。格付け3,4,5等級と評価された牛肉(胸最長筋)を用い,理化学性状を調べるとともに,87人(20・30代~60代)のパネリストにより「全体の好ましさ」「味の好ましさ」「香りの好ましさ」「食感の好ましさ」の4項目について官能評価試験を行った。サンプル内の粗脂肪含量は5,4,3等級の順に有意に多く,剪断力価は5等級が有意に低かった。得られた官能評点を基に主成分分析を行ったところ,各等級サンプルは「脂肪の多さ」や「ジューシーさ」を重視して評価しており,3等級と比較して4,5等級は脂肪の多さが評価された。官能評点からパネリストをクラスター分析により分類すると,高脂肪牛肉嗜好グループ(21.9%),黒毛和種牛肉嗜好グループ(47.1%),高脂肪牛肉忌避グループ(31.0%)に分類でき,半数近くが3,4,5等級すべてに高い評価を与えており,牛肉内脂肪量が多いものを好むグループは少数だった。これらのことから,黒毛和種牛肉について,現在の肉質等級の評価は,実際の喫食者の嗜好と必ずしも一致しないことが明らかとなった。(著者抄録)

シソーラス用語： *黒毛和種 ,  *牛肉 ,  官能検査 ,  味 ,  食感品質 ,  嗜好性 ,  食品特性 ,  分級 ,  消費者
準シソーラス用語： 肉質等級

分類 (1件)： 生肉の品質と処理  (FJ12032O)

引用文献 (18件)：

• Destefanis G, Brugiapaglia A, Barge MT, Dal Molin E (2008) Relationship between beef consumer tenderness perception and Warner-Bratzler shear force. Meat Sci. 78(3): 153-6
• 平山琢二・北山 毅・眞榮田知美・藤原 望・平川守彦・及川卓郎 (2013) 長期肥育和牛肉の食感および食味に関する官能評価について, 日本暖地畜産学会報 56(1): 67-71.
• 堀井美那・櫻井由美・神辺佳弘・笠井勝美・浅田 勉・小林正和・山田真希夫・林 征幸・甫立京子 (2009) 牛死亡交雑基準(BMS)と筋肉内脂肪含量との関係(1996から2004年). 日本畜産学会報. 80(1): 55-61
• Iida F, Saitou K, Kawamura T, Yamaguchi S, Nishimura T (2015) Effect of fat content on sensory characteristic of marbled beef from Japanese Black steers. Anim Sci J. 86(7) 707-15.
• 家畜改良センター (2016) 枝肉成績のとりまとめ概要(平成27年度) (独)家畜改良センター, 福島, http://www.nlbc.go.jp/kachikukairyo/data/pr/edadbgaiyou_h27.pdf (平成29年7月14日閲覧)

タイトルに関連する用語 (8件)： 黒毛和種 ,  牛肉 ,  肉質 ,  格付 ,  等級 ,  パネリスト ,  嗜好 ,  差異