文献

J-GLOBAL ID：201802268180044905   整理番号：18A0225383

ミクロ・ナノレベルでの腐食現象解析-2 炭素鋼の水溶液腐食研究の新展開

著者 (3件)： 武藤泉 (東北大 大学院工学研究科) ,  片山英樹 (物質・材料研究機構 構造材料研究拠点) ,  伏見公志 (北大 大学院工学研究院)
資料名： ふぇらむ  (日本鉄鋼協会会報)
巻： 23  号： 1  ページ： 12-19  発行年： 2018年01月01日 
JST資料番号： L2666A  ISSN： 1341-688X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 今後,次々と実用化を迎える高強度鋼は,超強加工プロセスを用いた結晶粒の超微細化,粗大化と微細粒の混粒組織化,鉄炭化物など硬質第二相の微細分散強化など,今までにない革新的な組織形成技術が盛り込まれている。そこで本稿では,最新のミクロ・ナノレベルでの腐食現象解析技術をデータと共に紹介し,今後の高強度鋼の水溶液腐食研究の方向性について展望した。まず,腐食研究の新展開として,その場観察機能付きマイクロ電気化学システム(S45Cのパーライト組織における孔食発生挙動のその場観察など)を紹介した。次に,走査型電気化学顕微鏡(SECM)の使用例として,腐食性生物の検出と溶解挙動のin situイメージング,不働態表面のin situイメージング,および不働態皮膜局部破壊の追跡を説明し,更に,In situ顕微偏光反射解析法・エリプソ顕微鏡・顕微分光法(表面増強ラマン分光),およびケルビンフォース顕微鏡(KFM)を紹介した。最後に,今後の展望(鋼材の腐食リスク低減と信頼性向上に向けて)に言及した。

シソーラス用語： *高強度鋼 ,  SPD【塑性】 ,  結晶粒微細化 ,  結晶粒粗大化 ,  二相鋼 ,  第二相 ,  分散強化合金 ,  *金属組織 ,  *腐食機構 ,  腐食速度 ,  *その場観察 ,  電気化学検出器 ,  走査型プローブ顕微鏡 ,  腐食生成物 ,  不動態化 ,  顕微Raman分光法 ,  *炭素鋼 ,  *腐食
準シソーラス用語： エリプソ顕微鏡 ,  ケルビンフォース顕微鏡 ,  混粒鋼 ,  超強加工 ,  電気化学顕微鏡 ,  微細組織形成

分類 (2件)： 金属組織観察法  (WB01010R) ,  腐食基礎理論,腐食試験  (WB03020Q)

引用文献 (31件)：

• 辻伸泰:鉄と鋼,94(2008),582.
• 飴山惠,太田美絵:粉体および粉末冶金,64(2017),3.
• 長滝康伸,佐藤馨,細谷佳弘:鉄と鋼,94(2008),553.
• A. Chiba, I. Muto, Y. Sugawara and N. Hara : J. Electrochem. Soc., 159 (2012), C341.
• M. Kadowaki, I. Muto, Y. Sugawara, T. Doi, K. Kawano and N. Hara :J. Electrochem. Soc., 164 (2017), C261.

タイトルに関連する用語 (7件)： 腐食 ,  現象 ,  解析 ,  炭素鋼 ,  水溶液 ,  研究 ,  展開