抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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本稿は,近代京都を対象とし,都市化が進む前の土地利用と地形環境との関係性について検討したものである。これまで蓄積されてきた,京都に関わる地図や統計といった多様な情報を活用し,市街地周辺における開発前の土地利用を確認した。一方で,地形環境については,同様に蓄積されてきたGISデータベースと,先行研究で提示されてきた地形分類を参考とした。明治末期の土地利用と地形環境をGIS上で比較したところ,土地利用の特徴は,地形環境の違いから説明することが可能であった。京都の市街地の拡大は,1200年の歴史のなかで,過去100年間の出来事に過ぎない。旧市街地においても,開発が進み都市に吸収されていった周辺地域においても,地形環境に対応した土地利用がみられた。都市史研究においても,自然環境を変化するものとして理解したうえで,土地利用の特徴やその変化について議論することも必要であろう。(著者抄録)