抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本における交通事故死者数を状態別にみると,歩行中(37%)が最も多い。事故解析に基づき,横断中を含む歩行者事故に対応する歩行者PCS(プリクラッシュセーフティシステム)に加えて,車両との追突事故に対応するPCS,走路逸脱事故の予防に貢献するレーンディパーチャーアラート(LDA),夜間の前方視界確保を支援するオートマチックハイビーム(AHB),さらにはドライバの運転負荷低減に寄与するレーダクルーズコントロール(DRCC)という五つの安全機能を一つのパッケージ「Toyota Safety Sense P(TSS P)」として開発した。TSS Pを開発するにあたり,形状と距離をより正確に認識し,高い信頼性を確保するため二つのセンサを組み合わせることを選択した。具体的には,単眼カメラとミリ波レーダを使った構成としている。TSS Pでは周波数帯77GHzのFM-CW方式を採用した。横断歩行者の検出を実現するため,ミリ波レーダの検出角度および受信感度を見直した。歩行者を検出するために,従来LDAとAHBで用いていた単眼カメラに対して,搭載構造とスペックを見直した。搭載構造は,左右どちらからの横断歩行者にも十分な検出性能が得られるよう,車両中央にカメラを配置できる搭載に変更した。従来のPCSでは,自車進行方向の自車幅の延長線上に存在する車両を対象に衝突可能性を判断する。ところが,歩行者の場合は歩道からの飛び出し等,走行車線の外から急に自車進路上に出てくる可能性があるため,TSS Pで歩行者PCSを開発するにあたり衝突予測の判断方法を変更した。