抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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カマキリ(別名のアユカケ)Cottus kazikaは,スズキ目カジカ科カジカ属の日本固有の淡水カジカの1種である。本種は,環境省のレッドリストで絶滅危惧II類として掲載されている。最近の神奈川県の調査でも,相模川,金目川,中村川および山王川からカマキリが記録されており,三浦半島では,下山川から採集されたとの記述があるが,これまで標本に基づく正式な記録は無い。2016年8月27日に田越川からカマキリ1個体が採集されたので,標本を作製した。また,2011年8月21日に滑川から採集されたカマキリが標本として保存されていた。これら2個体はその形態からカマキリC.kazikaと同定された。滑川および田越川では,過去にカマキリの採集記録は無く,今回三浦半島から得られた供試個体は貴重な記録となる。近年,相模湾沿岸の河川で多数開催されている自然観察会においてもカマキリが出現する可能性があると考えられ,カマキリなどの魚種の生息状況に関する情報収集には,自然観察会の主催者・参加者への聞き取り調査も有効な手段であると思われる。