北太平洋亜寒帯域は,大きく反時計回りの循環を形成し,その循環は東部のアラスカ循環と西部の西部亜寒帯循環に分けられる。また,ベーリング海にも反時計回りのべーリング循環が形成されている(Dodimead et al.,1963;永田ら,1992)。その循環場を提示する海面高度の時空間変動に関しては,大気場や海面水温との関係を中心に議論がなされてきた(Kenneth,2002などのEOF解析の結果)。そこで本研究では,Argoフロートによって観測された時空間に密なCTDプロファイルデータを用いて,海洋内部の変化と海面高度の経年変動の関係を明らかにすることを目的とした。(著者抄録)