抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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コンピュータを構成する部品の一つにメモリがある。これまで開発プロセスの微細化とともに高性能化と省電力化を同時に達成してきたが,動的電力が削減された結果,静的電力が相対的に増加している。これを解決する方法の一つとして不揮発メモリが注目されている。代表的な不揮発メモリの利用法の一つにプロセッサのキャッシュがある。一般に,キャッシュ構成にはセット数,ブロックサイズ,連想度のパラメータが存在する。一方,組込みシステムでは実行されるアプリケーションの種類が限られるため最適な構成を絞りやすい。本稿では,L1命令キャッシュ(IL1),L1データキャッシュ(DL1),L2ユニファイドキャッシュ(UL2)から成るキャッシュに対し,L2キャッシュを不揮発メモリで置換した場合について,キャッシュ構成の高速シミュレーション手法を用いて,アクセス時間,エネルギー,ED積を評価する。不揮発メモリにはSTT-RAMを想定し,メモリの諸特性はSTT-RAMに倣う。STT-RAMは低いリーク電力などの長所があるが,高い書き込み電力などの短所もある。またテクノロジーノードが小さいほどリーク電力が増大する傾向があるため,不揮発メモリを利用する効果は大きい。テクノロジーノードが90nm,68nm,45nmのときに,不揮発メモリの書き込みレイテンシとエネルギーをSRAMの1.0~7.0倍に変化させ,それぞれの場合において1つのアプリケーションにとってキャッシュアクセス時間,エネルギー,ED積が最小となるキャッシュ構成を求めた。その結果,不揮発メモリを用いることで,最大で66.4%のED積が削減できることを確認した。(著者抄録)