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J-GLOBAL ID:202402218915223228   整理番号:24A0061527

潜熱蓄熱材Na2HPO4・12H2Oの核化促進におよぼす添加剤の陽イオン効果

Effect of Additive Cation on Promoting Nucleation of Latent Heat Storage Material Na2HPO4・12H2O
著者 (2件):
資料名:
巻: 49  号:ページ: 175-183(J-STAGE)  発行年: 2023年 
JST資料番号: S0110B  ISSN: 0386-216X  CODEN: KKRBAW  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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リン酸水素二ナトリウム12水塩は室内の空調や床暖房への適用が期待される潜熱蓄熱材である.しかし,蓄熱状態にあるその融液は融点以下の温度に冷却されても容易に核化しないので,蓄えた潜熱を融点で放熱する潜熱蓄熱操作に支障が生じる.この過冷却の問題を解決するため,一般に発核剤の添加が行われるが,その核化促進能力はいまだ不十分なものであった.本研究では,発核剤として機能するための必要な物性条件の抽出を目的とし,添加試薬の陰イオン成分を固定して,炭酸塩および硫酸塩の核化促進能力の強さを熱サイクル実験によって調査した.促進能力の強さを過冷却比として定量化し,添加試薬の水への溶解度との関係を調べた結果,12水塩融液中に沈殿生成して不均質核化を誘発する試薬ではその核化促進能力の強さが溶解度と関係することがわかった.さらに,融液に溶解して生成した陰イオンおよび陽イオンによる核化促進および核化阻害の作用は相加的であること,その陽イオンとナトリウムイオンとのイオン半径差が大きいほど陽イオンによる阻害作用が強くなること,そして不均質核化による促進作用と陽イオンによる阻害作用とは相加的であることが明らかになった.(著者抄録)
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分類 (2件):
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エネルギー貯蔵  ,  暖房 
引用文献 (24件):
  • Catti, M., G. Ferraris and G. Ivaldi; “Disorder of HPO42- and of Hydrogen Bonds in the Structure of β-Na2HPO4·12H2O,” Acta Crystallogr. B, 34, 369-373 (1978)
  • Denki Kagaku-kai ed.; Denki Kagaku Benran (in Japanese), 6th Ed., pp. 26-28, Maruzen, Tokyo, Japan (2013)
  • Hirano, S., T. Saitoh, M. Oya and M. Yamazaki; “Temperature Dependence of Thermophysical Properties of Disodium Hydrogenphosphate Dodecahydrate,” J. Thermophys. Heat Trans., 15, 340-346 (2001)
  • Jankowski, N. R. and F. P. McCluskey; “A Review of Phase Change Materials for Vehicle Component Thermal Buffering,” Appl. Energy, 113, 1525-1561 (2014)
  • Mersmann, A.; “Calculation of Interfacial Tensions,” J. Cryst. Growth, 102, 841-847 (1990)
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