抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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古建築物に使われている木材の伐採年推定にTOF-SIMSを適用した例を紹介した。対象とする試料は法隆寺の古ヒノキ材である。まず,年輪年代法により残材の最も外側の年輪の年代を推定する。次に辺材の平均年輪数が木種及び幹の太さによりほぼ一定であることを利用すると伐採年が推定できることになるが,そのためには辺材と心材の境界を知る必要がある。しかし古木材では変色のために目視で境界を判別することは困難な場合が多い。そこで,薄い切片を木材から切り出し,ヒノキの心材に特有な成分であるヒノキニン及びヒノキレジノールの分布をTOF-SIMSにより測定した。マッピング結果は辺材と心材の境界を明瞭に示しており,伐採年を正確に推定することができた。