抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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釜石鉱山の鉱床は,古生層堆積岩類中にNNW-SSE方向に伸びた楕円形に貫入した白亜紀初期の閃緑岩~花崗岩質複合岩体の東と西の接触部に発達する磁鉄鉱を主とし,黄銅鉱その他の硫化鉱物を伴うスカルン型鉱床群よりなる。規模は西列鉱床帯が圧倒的に優勢で,鉱体内で鉱石鉱物,スカルン鉱物の帯状配列が見られる。1857年に大橋高炉で鉄精錬成功し,以後日本の近代産業の基として発展を続け,1950年に発見された銅鉱床の開発と併せ,最終的に粗鉱量7000万トン,鉄1400万トン,銅19万トンを産出したが,1989年に合理化による高炉の停止に続き,1993年に全ての鉱石の採掘を終了した。旧釜石鉱山事務所は2009年に釜石市に寄贈され,資料館とされた。釜石市は2011年3月に東北地方太平洋沖地震による津波の被害を受け,今後の旧鉱山跡の保存が危惧される。