抄録/ポイント: 抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
コバルトは,近年,リチウム電池やSm-Co磁石としての用途が増加している。Co資源は,コンゴ民主共和国など一部の地域に偏在し,政情不安などから過去に価格が大きく変動しており,新たなCo資源の開発が必要である。別子型鉱床は,Cu-Zn鉱床として開発されてきたが,一部の別子型鉱床にはCoが高濃度で含まれることが過去に報告されている。本研究では,3鉱床について,ICP-MSを用いてCoを含む多元素濃度分析及びEPMAによる鉱物化学組成分析を行い,別子型鉱床のCo資源としてのポテンシャル評価及び硫化鉱石中のCoホスト相の解明を目的とした。その結果,別子,白滝,飯盛鉱床のCo品位は約500から1200ppmであり,陸上Co鉱床の平均品位に相当し,黄鉄鉱がCoの主たるホスト相である。世界の別子型鉱床のCo資源量は,全世界のCo埋蔵量の15.6%に達し,別子型鉱床のCoは主に黄鉄鉱に含まれることから,今後,黄鉄鉱中から効率良くCoを回収する技術開発が望まれる。