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J-GLOBAL ID：200902215256027923   整理番号：09A0105625

浸漬および蒸煮条件が蒸煮大豆と納豆の硬さに及ぼす影響

Influence of Soaking and Steaming Conditions on the Hardness of Steamed Soybeans and Fermented Soybeans (Natto)

著者 (6件)： 吉岡邦明 (日東食品) ,  吉岡邦明 (筑波大 大学院生命環境科学研究科) ,  関根正裕 (埼玉県産業技術総合セ 北部研) ,  鈴木理博 (埼玉県産業技術総合セ 北部研) ,  乙部和紀 (農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究セ) ,  乙部和紀 (筑波大 大学院生命環境科学研究科)
資料名： 日本食品科学工学会誌  (Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology)
巻： 56  号： 1  ページ： 40-47  発行年： 2009年01月15日 
JST資料番号： F0895A  ISSN： 1341-027X  CODEN： NSKKEF  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水分量,蒸煮温度,保持時間がそれぞれ異なる蒸煮大豆及び納豆を調製し,動的粘弾性,静的弾性係数,および「硬さ」の官能評価を指標として,調製条件による物性変化を調べた。同時に,物性変化の主因と考えられる細胞壁性状の変化に関わる指標として,蒸煮大豆から溶出するホウ素の定量を行い,以下の知見を得た。(1)蒸煮大豆および納豆の弾性係数Eと貯蔵弾性率E′は,飽和水分状態の大豆では品種にかかわらず,蒸煮温度の上昇に対して有意に低下した。(2)納豆の弾性係数Eまたは貯蔵弾性率E′と「硬さ」の官能評価値の間には,ぞれぞれ-0.75と-0.67の負の相関が認められた。また,納豆が「硬い」と感じさせない弾性係数Eと貯蔵弾性率E′の範囲は,それぞれ200kPaと800kPa以下であった。(3)水分量が80%以上,保持時間が15min以上,蒸煮温度121°C以上の条件で蒸煮調製することにより,「硬い」と感じさせない納豆を調製できることが示された。(4)水分量と蒸煮温度の上昇に伴って大豆浸出液中でのホウ素量の増加が認められ,品種によらず,弾性係数Eが300kPa以下の蒸煮大豆では,ホウ素量と弾性係数Eとの間に負の相関が認められた。(著者抄録)

シソーラス用語： 浸漬 ,  蒸煮 ,  ダイズ ,  *納豆 ,  硬度 ,  含水量 ,  温度 ,  保持時間 ,  粘弾性 ,  弾性係数 ,  物理的性質 ,  細胞壁 ,  ホウ素 ,  品種差 ,  官能検査 ,  相関 ,  *食品加工 ,  食品テクスチャー ,  *食品分析 ,  機械的性質 ,  膜 ,  生体膜 ,  食品特性
準シソーラス用語： *蒸煮大豆

分類 (2件)： 食品の品質  (FJ01040F) ,  野菜とその加工品  (FJ11020O)

引用文献 (22件)：

• 1) 山野善正,おいしさとは何か,「食感創造ハンドブック」,(サイエンスフォーラム,東京),西成勝好,大越ひろ,神山かおる,山本 隆編,pp 25-30(2005).
• 2) 川端晶子,勝田啓子,森高初恵,おいしさとテクスチャー,「食品とテクスチャー」,(光琳,東京),川端晶子編,pp 25-81(2003).
• 3) 平 春枝,高橋明子,岡野博文,長島 秀,国産大豆の品質(第4報)茨城県大豆栽培品種の納豆加工適性,食総研報,43,62-71(1983).
• 4) 平 春枝,鈴木典男,塚本知玄,海沼洋一,田中弘美,斉藤昌義,国産大豆の品質,食総研報,51,62-71(1987).
• 5) 橋本俊郎,鈴木英子,長谷川裕正,大竹嘉尚,木村宏忠,田谷直俊,水野 昇,茨城県食品試験所報告,28,1-23(1985).

タイトルに関連する用語 (5件)： 浸漬 ,  蒸煮 ,  大豆 ,  納豆 ,  硬さ