特許
J-GLOBAL ID:200903009168584450

軌道形状データ処理方法

発明者:
出願人/特許権者:
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平6-184134
公開番号(公開出願番号):特開平8-026109
出願日: 1994年07月14日
公開日(公表日): 1996年01月30日
要約:
【要約】【目的】 曲線走行時の乗心地の良い鉄道車両を実現するために軌道形状データに基づいた車体傾斜制御が行われているが、軌道データを収集する手間がかかったりデータの信頼性が低い等の問題があったため、本発明では実測した軌道測定データからより実態にあった軌道の曲線基本パターンを抽出し車体傾斜制御のための信頼性の高い軌道形状データを作成する方法を提案する。【構成】 本発明の軌道形状データ処理装置は、台車に装架したジャイロスコープなどで測定したデータを取り込んで処理し、車体傾斜制御に用いる軌道形状データを作成することを特徴とするもので、軌道形状データの収集の労力や時間を大幅に省くことができ、軌道の実態に基づいた車体傾斜制御が行われることにより優れた乗心地を実現することが可能となる。
請求項(抜粋):
実際の軌道の形状に対応した鉄道車両の車体傾斜制御を行うには、走行線区の各制御対象曲線の開始点や終了点、緩和曲線や円曲線の長さ、カント量、曲線半径(曲率)など車体傾斜制御に必要な軌道の形状情報が必要であるが、こうした軌道の形状情報を軌道の形状測定データから計算機処理により直接求めるために、軌道の形状を測定する鉄道車両の車軸や主電動機軸に取り付けたパルス式速度発電機が発生するパルス信号と車輪の直径から一定距離間隔のパルス信号、その瞬時の走行速度、基準点からの走行距離を算出し、該パルス信号の一定距離間隔毎に、軌道の形状を測定する鉄道車両の支持ばね装置の変形による影響を受け難い台車枠上に装架したジャイロスコープで測定した台車枠のロール角から走行線区の各曲線のカント量データを、また、軌道の形状を測定する鉄道車両の台車枠に装架したジャイロスコープで測定した台車枠のヨー角速度と瞬時の走行速度から走行線区の各曲線の曲率データを算出して記録し、更に、基準点からの走行距離を補正するため、自動列車停止装置の地上子など軌道に沿って数キロおきに設置した基準点を車上から検知した際に得られる基準点検知信号を距離の基準データとして前記の曲率データおよびカント量データと同時に記録し、該測定し、記録した走行線区の各曲線の曲率データまたはカント量データの高周波振動成分を除去するための平均化処理をした後、該曲率データまたはカント量データの絶対値が基準値を超えた部分を各曲線部のデータとして抽出し、該抽出した各曲線部の曲率データから曲率変化率データをまたは抽出した各曲線部のカント量データからカント量変化率データを求め、該曲率変化率データまたはカント量変化率データの絶対値が基準値を超えた部分を抽出した各曲線部の緩和曲線と見做し、抽出した各曲線部のデータのうち緩和曲線に挟まれた部分を各曲線部の円曲線と見做して、該抽出した各曲線部の円曲線の曲率およびカント量の平均値を求めて各曲線部の円曲線の曲率およびカント量とし、更に、該抽出した各曲線部の緩和曲線中の2点間の曲率変化率またはカント量変化率を求めて該円曲線の曲率またはカント量をそれぞれ該緩和曲線の曲率変化率またはカント量変化率で割ることにより緩和曲線長さを算出して、該抽出した各制御対象曲線部の緩和曲線開始点、円曲線開始点、円曲線終了点、緩和曲線終了点を算出し、該算出した各制御対象曲線の緩和曲線開始点、円曲線開始点、円曲線終了点、緩和曲線終了点と前記の自動列車停止装置の地上子など軌道に設置した基準点の検知信号データの中から各制御対象曲線に近い基準点との相対距離を算出して、軌道の最寄りの基準点から各制御対象曲線の緩和曲線開始点、円曲線開始点、円曲線終了点、緩和曲線終了点までの距離を算出するようにし、以上の軌道形状データ処理を計算機によりまたは以上の軌道形状データ処理の手順を記憶させた軌道形状データ処理装置により処理するようにしたことを特徴とする軌道形状データ処理方法。
IPC (2件):
B61F 5/22 ,  E01B 35/00
引用特許:
審査官引用 (7件)
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