特許
J-GLOBAL ID:200903086850878134
活性リチウムをベースとする多層材料、調製方法、および電気化学的発電装置における応用
発明者:
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出願人/特許権者:
代理人 (6件):
小野 新次郎
, 社本 一夫
, 小林 泰
, 千葉 昭男
, 富田 博行
, 平山 晃二
公報種別:公表公報
出願番号(国際出願番号):特願2009-519761
公開番号(公開出願番号):特表2009-544121
出願日: 2007年07月17日
公開日(公表日): 2009年12月10日
要約:
少なくとも1つの活性リチウム層を備える多層材料を調製するための方法であって、リチウムの酸化が実質的には起こらないように十分な速度および/または保護層との接触後に前記リチウムの付着力が高まるよう十分な時間内で前記保護層上に活性リチウム膜を堆積させる工程を含む前記方法。
活性リチウム層が、99%よりも高い純度を有するリチウムで、または3000ppm未満の不純物を含むリチウム合金で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
活性リチウム層が、その表面の一方または両方に、「パッシベーション層の厚さ」/「前記活性リチウム層の厚さ」の比率が2.10-5〜1.10-3となるような前記パッシベーション層を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
パッシベーション層の厚さがゼロであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
パッシベーション層が、Li2O、Li2CO3、LiOHおよびLi2S2O4からなる群からの少なくとも1種のリチウム化合物を含み、Li2O、Li2CO3およびLiOHが乾燥雰囲気中で形成され、Li2S2O4がSO2の存在下で形成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
活性リチウム膜が、薄層化によって保護層上に堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
リチウム膜の表面のそれぞれに保護層が堆積され、前記2つの保護層がイオン伝導性材料で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
活性リチウム膜が、イオン伝導性材料で構成される保護層上に堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
電子伝導性材料で構成される保護層が、活性リチウム膜の自由表面上に堆積されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
露点-45°C〜-55°Cおよび相対湿度0.7%〜2.2%を特徴とする無水室内の乾燥空気雰囲気中で実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
-50°Cおよび相対湿度1.3%で実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層が1〜15秒で堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
活性リチウム層の表面のそれぞれに保護層を備える多層材料を調製するための請求項1に記載の方法であって、第1の保護層と同時に第2の保護層が前記活性リチウム膜上に堆積されることを特徴とする、前記方法。
活性リチウム層の表面のそれぞれに保護層を備える多層材料を調製するための請求項1に記載の方法であって、第1の保護層の15秒未満後に第2の保護層が前記活性リチウム膜上に堆積されることを特徴とする、前記方法。
保護層を形成するために使用する材料が、10-4S.cm2よりも高いイオン伝導度を有し、セラミックス、ガラス、ポリマーおよびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
イオン伝導性保護層が、10-4S.cm2よりも高いイオン伝導度を有する材料で互いに独立に構成される少なくとも2つのサブ層を備え、前記材料が、セラミックス、ガラスおよびセラミック充填剤を含有してもよいポリマーから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層を構成する材料が、非化学量論的リチウムリン酸窒化物型のセラミックで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
酸窒化物が式Li3.3PO3.9N0.17を有することを特徴とする、請求項17に記載の方法。
非化学量論的リチウムリン酸窒化物型セラミック層が、Li3PO4ターゲットからのカソードスパッタリング、レーザアブレーションまたはプラズマアブレーションによって基板上に堆積されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
基板が、ポリプロピレンの、またはPP-PE-PP共重合体の膜であることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
基板が予め調製された1/2セルであり、コレクタ、カソードおよび電解質で構成され、非化学量論的リチウムリン酸窒化物型セラミック層が前記電解質層上に堆積されていることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
保護層がセラミックで、またはガラスで構成され、1μm以下の厚さを有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層が、イオン化合物溶液を導入したポリマー、またはイオン基を有するポリマーで構成され、セラミックを含有してもよいことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層がポリマー型で、1〜100μmの厚さを有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層がポリエーテルまたはポリビニルで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
保護層を構成する材料が電子伝導性材料であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
電子伝導性材料が、Ni、Cuおよびステンレス鋼から選択される金属であることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
金属保護層が、100〜150Åの厚さまたは10〜15μmの厚さを有することを特徴とする、請求項27に記載の方法。
金属保護層が、1Ω/cm2よりも低い表面抵抗率を有することを特徴とする、請求項27に記載の方法。
請求項1から29のいずれか一項に記載されているように得られた多層材料であって、互いに付着する少なくとも1つの活性リチウム層と少なくとも1つの保護層とを含み、前記リチウム層が、50Å未満の平均厚さを有する連続または不連続パッシベーション層をその表面の少なくとも一方に有する活性リチウム層であることを特徴とし、前記少なくとも1つの保護層がイオン伝導性材料で構成されることを特徴とする多層材料。
活性リチウム層の2つの表面がイオン伝導性保護層を有することを特徴とする、請求項30に記載の多層材料。
活性リチウム層の表面の一方がイオン伝導性材料で構成される保護層に付着し、前記活性リチウム層のもう一方の表面が電子伝導性材料で構成される保護層に付着していることを特徴とする、請求項30に記載の多層材料。
ASTM No.D3359規格によって測定される、リチウム層と保護層との間の付着力が、5段階評価で4よりも高いことを特徴とする、請求項30に記載の多層材料。
少なくとも1つのカソードと、1つの電解質と、少なくとも1つのアノードとを備える電気化学的発電装置であって、前記アノードが、請求項30から33のいずれか一項に記載の多層材料で構成されることを特徴とする前記電気化学的発電装置。
示してある順に以下の要素、
-コレクタと、
-カソード材料と、
-ポリマー電解質、あるいはゲル電解質を含浸させたセパレータまたは液体電解質を含浸させたセパレータと、
-多層材料とで構成される少なくとも1つのアセンブリを備え、
前記多層材料が、金属保護層と、非化学量論的リチウムリン酸窒化物型セラミックス、イオンガラス、導電性ポリマー、セラミック充填剤を含有するポリマー、および液体溶媒中においてイオン化合物溶液を添加することによって導電性となるポリマーから選択される材料で構成される非金属保護層との間の活性リチウム層で構成され、前記非金属保護層が前記電解質と接触していることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
示してある順に以下の要素、
-コレクタと、
-カソード材料と、
-ポリマー電解質と、
-多層材料と、
-電解質と、
-カソードと、
-コレクタとで構成される少なくとも1つのアセンブリで構成され、
前記多層材料が、非化学量論的リチウムリン酸窒化物、イオンガラス、導電性ポリマーおよびセラミック充填剤を含有するポリマー、ならびに液体溶媒中においてイオン化合物溶液を添加することによって導電性となるポリマーから選択される材料でそれぞれ互いに独立に構成される2つの保護層間のリチウム層で構成されることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
電解質が、ポリマー電解質、ゲル電解質を含浸させたセパレータまたは液体電解質を含浸させたセパレータであることを特徴とする、請求項34から36のいずれか一項に記載の発電装置。
カソードが、活性カソード材料および/または電子伝導体および/またはポリマーおよび/またはリチウム塩および/または結合剤を含む材料で構成されることを特徴とする、請求項34から37のいずれか一項に記載の発電装置。
カソードの活性材料が、LiV3O8、V2O5、LiCoO2、LiMn2O4、LiMn1/3Co1/3Mn1/3O2およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項38に記載の発電装置。
ポリマーがポリエーテルであることを特徴とする、請求項38に記載の発電装置。
電子伝導体が、Ketjen炭素、Shawinigan炭素、黒鉛、炭素繊維、蒸着炭素繊維、およびこれらのうち少なくとも2つの混合物で構成される、請求項38に記載の発電装置。
リチウム塩が、リチウムビス-トリフルオロメタンスルホニルイミド(LiTFSI)、リチウムビス-フルオロスルホニルイミド(LiFSI)、リチウムジシアノトリアゾール(LiDCTA)、リチウムビス-ペンタフルオロエタンスルホニルイミド(LiBETI)、LiPF6、LiBF4、LiBOBおよびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項38に記載の発電装置。
カソードが、炭素により任意選択でコーティングされたアルミニウムコレクタを有する、請求項38に記載の発電装置。
アノードが、NiまたはCuで構成される金属保護層を有する多層材料であり、この保護層が前記アノードのコレクタを形成する、請求項34に記載の発電装置。
結合剤が、PVDF、PTFEおよび水溶性結合剤(WSB)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
多層材料のリチウム膜が、電流コレクタとして働くニッケルまたは銅支持体と接触していることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
液体またはゲル電解質が、ポリプロピレン(PP)またはポリプロピレンとエチレンとの配列共重合体(PP-PE-PP)で構成されるセパレータに含浸されていることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
溶媒が、炭酸エチル(EC)、炭酸プロピレン(PC)、炭酸ジメチル(DMC)、炭酸エチルメチル(EMC)、炭酸ジエチル(DEC)、γ-ブチロラクトン(γBL)、炭酸ビニル(VC)から、また50Åよりも小さいSPを有する溶融塩およびこれらの混合物から選択される極性非プロトン性液体溶媒であることを特徴とする、請求項34に記載の発電装置。
請求項(抜粋):
少なくとも1つの活性リチウム層を備える多層材料を調製するための方法であって、リチウムの酸化が実質的には起こらないように十分な速度および/または保護層との接触後に前記リチウムの付着力が高まるよう十分な時間内で前記保護層上に活性リチウム膜を堆積させる工程を含む前記方法。
IPC (10件):
H01M 4/04
, H01M 4/02
, H01M 4/40
, H01M 4/48
, H01M 4/50
, H01M 4/52
, H01M 4/62
, H01M 10/36
, H01M 2/16
, H01M 4/66
FI (14件):
H01M4/02 112
, H01M4/02 105
, H01M4/40
, H01M4/48 101
, H01M4/48 102
, H01M4/50 102
, H01M4/52 102
, H01M4/62 Z
, H01M10/00 110
, H01M10/00 115
, H01M10/00 102
, H01M2/16 P
, H01M10/00 111
, H01M4/66 A
Fターム (84件):
5H017AA03
, 5H017AS01
, 5H017AS10
, 5H017CC01
, 5H017DD05
, 5H017EE05
, 5H017EE06
, 5H021BB12
, 5H021CC08
, 5H021EE04
, 5H029AJ03
, 5H029AJ05
, 5H029AJ06
, 5H029AJ14
, 5H029AK02
, 5H029AK03
, 5H029AL12
, 5H029AM03
, 5H029AM05
, 5H029AM07
, 5H029AM09
, 5H029AM12
, 5H029AM16
, 5H029BJ12
, 5H029CJ03
, 5H029CJ06
, 5H029CJ24
, 5H029CJ28
, 5H029DJ04
, 5H029DJ07
, 5H029DJ08
, 5H029DJ16
, 5H029EJ01
, 5H029EJ03
, 5H029EJ04
, 5H029EJ05
, 5H029EJ06
, 5H029EJ08
, 5H029EJ12
, 5H029EJ14
, 5H029HJ01
, 5H029HJ04
, 5H029HJ14
, 5H029HJ20
, 5H050AA07
, 5H050AA08
, 5H050AA12
, 5H050AA19
, 5H050BA16
, 5H050BA18
, 5H050CA02
, 5H050CA07
, 5H050CA08
, 5H050CA09
, 5H050CB12
, 5H050DA08
, 5H050DA10
, 5H050DA11
, 5H050DA19
, 5H050EA02
, 5H050EA03
, 5H050EA04
, 5H050EA08
, 5H050EA09
, 5H050EA10
, 5H050EA12
, 5H050EA13
, 5H050EA14
, 5H050EA23
, 5H050EA24
, 5H050FA04
, 5H050FA17
, 5H050FA18
, 5H050GA03
, 5H050GA22
, 5H050GA24
, 5H050GA27
, 5H050HA01
, 5H050HA02
, 5H050HA04
, 5H050HA12
, 5H050HA14
, 5H050HA17
, 5H050HA20
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