抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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シリコンカーバイド(SiC)は,大きなバンドギャップと高い絶縁破壊強度を有することから高性能パワーデバイス用の半導体材料として期待されている。また,高硬度で高耐熱性かつ化学的に不活性という特性から,ガラスモールド成形金型用の材料としても有用である。しかしながら,一般的にダイヤモンド砥粒を用いて研磨した場合,スクラッチや加工変質層の形成により,幾何学的にも物性的にも表面品位が低下する。本研究では,大気圧プラズマの照射によりSiCの表面を軟質化し,母材よりも硬度が小さな砥粒を用いることで,スクラッチフリーかつダメージフリーに表面を仕上げるプロセスの開発を目的としている。市販の4H-SiC(0001)ウエハに対して大気圧水蒸気プラズマを照射した場合,アルミナボールを用いたボールオンディスク試験では未照射の場合と比較して約20倍の摩耗深さが得られ,ナノインデンテーション試験では硬度が約1/8に低下することがわかった。酸化セリウム砥粒を用いてプラズマ援用研磨を行ったところ,ステップ/テラス構造が観察される原子スケールで平滑な表面が得られるとともに,加工面の反射高速電子回折測定では加工歪がほとんど存在しないことがわかった。(著者抄録)