抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2004年に新潟県中越地震により新幹線車両が高速走行中に脱線した。それ以降,自然災害によって鉄道車両が脱線した場合の被害低減の技術開発が盛んに行われている。本研究では,1/10スケールの新幹線模型車両を用いて車両が脱線後にまくらぎ上を走行することを想定した走行試験を行った上で模型車両に対する車両断面の数値解析モデルを構築し模型走行試験のシミュレーションを実施し,数値解析モデルの妥当性について検証した。さらに,実台車を線路端からバラスト軌道に落下させる試験を行ってフランジ先端がまくらぎと接触する際の接触痕やバラスト上を台車が進んでいく際の減速度等から数値シミュレーションに用いるためのまくらぎと輪軸の接触モデルやバラスト上走行の数値解析モデルを作成した。さらに,それらを組み込んだ3次元車両運動シミュレーションを開発して編成内の車両が脱線した後の挙動解析を行った。その結果得られた知見を述べた。その概要を示すと次の通りである。1)脱線後の走行抵抗は速度に依存しレール上を走行する場合とは異なる変化傾向にある。2)ブレーキ力の与え方による5両編成車両の脱線後の挙動は,概ね70km/h程度を境にして車両の偏倚を防ぐ可能性に違いがみられた。