抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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大気球に搭載したクライオジェニックサンプラーを用いて採取された大気試料の大気主成分濃度および安定同位体比の高精度測定により,成層圏における大気主成分の重力分離が初めて検出された。測定された各観測値の間の関係は重力分離から予測される測定対象分子の質量数に比例した関係と一致し,空気取入口の日射加熱による熱拡散等の観測上の問題から生じる関係とは明らかに異なる値を示した。Brewer-Dobson循環の変動に伴って重力分離と成層圏空気の年齢の関係が大きく変動することが2次元大気化学輸送モデルを用いたシミュレーションから明らかになり,重力分離が成層圏大気循環研究における新たな指標となり得ることが示された。本稿では中層大気の重力分離とBrewer-Dobson循環の変動に関する過去の研究例を短評した後,我々の最近の論文で報告された上記の成果をとりまとめて報告する。(著者抄録)