抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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沖縄の主要農作物の一つにサトウキビが有り,搾りかすであるバガスが大量に排出されている。バガスは製糖工場での燃料として用いられるためその灰も大量に発生している。著者らは,これらの排出物を有効利用することを考え,バガス灰と炭化バガスを用いた複合材料の製造に取り組んでいるが,利用するためには機械的性質が不十分である。そこで本研究においてはチタンを添加することで炭化チタンの生成を誘導し機械的性質を高める試みを実施した。この複合材料の製造にはスパークプラズマ焼結(SPS)を適用した。バガスを蒸し焼きによって得た炭化バガスとチタン粉末を混合(チタン粉末量0~10%)し,1823KにおいてSPSを実施した。得たサンプルについて曲げ強さ評価,構造解析および微細構造観察を実施した。また,有限要素法を用いた力学的性質の解析も実施した。この結果,チタン粉末の添加は所期通りTiCの生成をもたらすことを確認した。TiCの存在は1vol.%までのチタンの添加により曲げ強さを向上させるが,それ以上では効果は見られなかった。これは,母材とTiCの物性値の差異が起因するものと推察した。