抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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環境技術となり得る蒸気プレス成型法により,新聞古紙のボード化について研究した。作製されるボードは,JIS規格による各種評価試験を実施し,ボード断面のSEM観察を行った。曲げ強さは,50%水ガラスを用い,成型温度120°C,成型圧力5.0MPaにおいて最高の数値60.0MPaを示した。剥離強さ及び木ねじ保持力は,3.0MPaにおいて100~180°Cの範囲で変化がほとんど見られず,剥離強さ約0.65MPa,木ねじ保持力520Nであった。吸水厚さ膨張率は,成型温度が100°Cから200°Cに上昇するにしたがって36%から26%となった。SEM観察より,より高い成型温度,珪酸ナトリウム濃度において紙繊維と珪酸ナトリウムの結合が見られた。以上の評価試験結果から,吸水厚さ膨張率が市販のボードに比べると10%程度高い値を示したが,曲げ強さ,剥離強さ及び木ねじ保持力は,市販の木質ボードと比較して同等以上の強度が得られた。したがって,総合的な評価において本蒸気プレス法は古紙固化のための環境対策技術として有望といえる。(著者抄録)