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J-GLOBAL ID:201702270607892689   整理番号:17A0148363

北太平洋西部におけるREYに富む泥の地質学的要因:鉱物学及び粒度分布からの推論

Geological factors responsible for REY-rich mud in the western North Pacific Ocean: Implications from mineralogy and grain size distributions
著者 (13件):
資料名:
巻: 50  号:ページ: 591-603(J-STAGE)  発行年: 2016年 
JST資料番号: S0495A  ISSN: 0016-7002  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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R/V海嶺のKR13-02航海時に,北太平洋西部の南鳥島南方~250kmから7つのピストンコアを採集した;コアPC04とPC05の幾つかの部位で,希土類元素とイットリウムのトータル含量(ΣREY)は4000ppmを越えた。顕微鏡観察から,高度にREYに富む層(ΣREY>~2000ppm)はかなりの量の燐酸カルシウムとフィリップス沸石を含むことが分かった。我々はコアPC04とPC05からの堆積物全体と特定の成分(燐酸カルシウムとフィリップス沸石)の顕微鏡観察と粒度分布分析を行って,REYの異常な富化の機構について検討した。燐酸カルシウム粒子の形態から,それらのほとんどが生物起源であることが示唆される。コアPC04(7.8-8.6mbsf)とPC05(2.6-3.6mbsf)からのREYに富む層の堆積物全体の粒度分布は,細粒サイズ(~4μm)と粗粒サイズ(~40-80μm)にピークを有するバイモーダルである。燐酸カルシウムとフィリップス沸石はこれらのREYに富む層の粗粒部の主要構成物である。全岩のΣREY含量は,REYが濃集することがよく知られている生物起源の燐酸塩の量によって主にコントロールされている。したがって,生物起源燐酸塩の集積の増加がREY富化の原因である。燐酸カルシウムとフィリップス沸石粒子の体積を基にした直径の累積中央値は,燐酸カルシウムとΣREYの両方の含量に比例するように見える。フィリップス沸石の粒径の増大から低い堆積速度が示唆され,これがΣREYに乏しい構成物による希釈なしに生物起源カルシウム燐酸塩が集積することを可能にしたのであろう。更に,カルシウム燐酸塩とフィリップス沸石の粒径の増大から,底流による分級作用によってΣREYに乏しい構成物を含む細粒粒子が除去され,粗粒の生物起源カルシウム燐酸塩が堆積物中に濃集することを可能にしたと考えられる。高度にREYに富む層の全体像を把握するためには,多重の要因について考慮しなければならない。(翻訳著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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海洋地質学  ,  岩石圏の地球化学一般 
引用文献 (30件):
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  • Arrhenius, G., Bramlette, M. N. and Picciotto, E. (1957) Localization of radioactive and stable heavy nuclides in ocean sediments. Nature 180, 85-86.
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  • Bau, M., Schmidt, K., Koschinsky, A., Hein, J., Kuhn, T. and Usui, A. (2014) Discriminating between different genetic types of marine ferro-manganese crusts and nodules based on rare earth elements and yttrium. Chem. Geol. 381, 1-9.
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