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J-GLOBAL ID：201802226111411478   整理番号：18A1494999

建物-杭-地盤連成系を対象としたE-ディフェンス振動台実験 RC造杭基礎建物の地震応答評価 その1

E-DEFENSE SHAKING TABLE TEST ON SOIL-PILE-STRUCTURE INTERACTION SYSTEM Evaluation of earthquake response of pile-supported RC structure Part 1

著者 (8件)： 山添正稔 ((株)小堀鐸二研究所) ,  楠浩一 (東京大学地震研究所) ,  酒向裕司 ((株)小堀鐸二研究所) ,  岡野創 (千葉大学大学院工学研究院) ,  日比野陽 (広島大学大学院工学研究科) ,  杉本訓祥 (横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院) ,  河又洋介 (防災科学技術研究所) ,  柏尚稔 (国土技術政策総合研究所)
資料名： 日本建築学会構造系論文集  (Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ))
巻： 83  号： 749  ページ： 985-995(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： F0393B  ISSN： 1340-4202  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 杭支持RC造建物の過去の調査によると,建物周辺の記録された地震動がそれらの設計地震動よりかなり大きかったにもかかわらず,厳しい建物被害はあまり報告されていない。地盤-杭-構造物相互作用の影響はが,この震害減少のための最も可能性のある理由の1つである。しかし,それらの建物での実際の振動記録はほとんど得られていない。そのため,実際の入力動と建物記録によって実際の現象を実証することは困難であり,通常,過去の研究作業は合理的に仮定した条件のもとで数値解析によって実行された。この観点から,破壊過程を理解するのに役立つと予想される一連のデータを得るために,E-ディフェンス振動台を用いて杭支持RC構造の動的実験を行った。構造モデルは,PC杭によって支持された3層RC骨組とした。モデルは,乾燥砂で満たしたRC容器の中に構築し,PC杭は砂に埋め込んだ。モデルは1:2.5の縮尺で構築した。スパンの長い2つの鋼梁をRC構造の基礎上に設置し,杭の著しい損傷がそれらの軸方向耐荷力の大きな損失を引き起こしたときにモデルが落下するのを防止した。入力運動の加速度波を応答スペクトルの減衰関係に基づいて評価した。振動台実験の前に,動的試験モデルの計画を作るために,乾燥砂における4つのPC杭によって支持されたフーチングの静的載荷試験を実施した。フーチングの静的載荷試験から,地盤-杭相互作用システムの強度と変形能力を得た。この静的試験により仮定した非線形スウェイばねを持つ骨組モデルを用いて,動的応答解析を実施した。上記解析からの結果に基づいて,振動台の励振計画を,設計加速度運動の10%から300%または400%までに予定した。振動台実験は,線形応答特性を示す20%レベルから開始し,杭頭の致命的な破壊を伴う300%レベルで終了した。200%の入力の場合は,骨組の沈下や傾斜などの構造破壊の徴候は現れなかった。一方,PC杭におけるPC鋼棒の歪は降伏歪を超えており,それらの表面コンクリートの圧縮歪も破壊歪を超えていた。このことは,地震後の上部構造の損傷のみに関する現地調査が,杭の損傷の発見を見逃す可能性があることを意味している。300%の入力の場合,杭の強度低下とその後の軸方向耐荷力の損失が,上記の動的応答解析によって予想される杭頭変位に記録された。このように,動的試験の予備解析が試験モデルの合理的な挙動を与えることが示された。この入力において,杭頭は最終的に圧縮破壊に達し,そのような損傷は実際の破壊と対応した。一方,上部構造の損傷はわずかであった。この結果は,上部構造の損傷が地盤-杭システムの非線形挙動によって抑制される可能性を示唆している。振動台実験を通じて,構造物と杭の両方に損傷がなかった小入力試験,および過去の大地震における実際の杭損傷と同じように杭頭が損傷を受けた大入力試験から一連のデータを得た。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： プレストレストコンクリート杭 ,  支持杭 ,  実験装置 ,  振動台試験 ,  *杭基礎 ,  *鉄筋コンクリート構造 ,  震災 ,  地盤構造物相互作用 ,  フーチング ,  骨組 ,  解析モデル ,  応答解析 ,  *地震応答 ,  建築物
準シソーラス用語： E-ディフェンス ,  *RC造建物 ,  骨組モデル ,  地震応答解析

著者キーワード (12件)： E-テ ィフ ,  振動 ,  静的載荷 ,  Rc造建 ,  杭被 ,  非線形相 ,  E防衛 ,  振動台試験 ,  静的載荷試験 ,  RC建築 ,  杭の損傷 ,  非線形相互作用

分類 (2件)： コンクリート構造  (RA04030A) ,  杭,杭基礎,矢板式基礎  (RA03080W)

引用文献 (23件)：

• 1) Hasegawa, M., Mori, M., Fuchimoto, M. and Asaka, Y. : Simulation Analyses of a Pile Supported RC-Building Damaged due to the 1995 Hyogoken-Nanbu Earthquake, Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ), No. 543, pp. 87-95, 2001.5 (in Japanese)
• 2) Nakano, T., Kashiwa, H. and Miyamoto, Y. : Simulation Analysis about Damaged Structure Supported by Piles in Heavily Damaged Zone during the 1995 Hyogoken-Nambu Earthquake, Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ), No. 692, pp. 1695-1704, 2013.10 (in Japanese)
• 3) Hijikata, K., Sugiyama, T., Tokumitsu, R., Yamazoe, M., Koyamada, K., Okano, H. and Miyamoto, Y. : Study on Input Motion and Dynamic Response for Undamaged RC School Building during the 2004 Niigata-ken Chuetsu Earthquake, Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ), No. 631, pp. 1519-1527, 2008.9 (in Japanese)
• 4) Yamazoe, M., Maeda, M., Mitsuji, K. and Okano, H. : Study on Earthquake Response of Slightly Damaged RC School Building during the 2008 Iwate-Miyagi Nairiku Earthquake, Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ), No. 660, pp. 263-272, 2011.2 (in Japanese)
• 5) Mori, M., Iiba, M., Yamamoto, K., Miyamoto, Y., Koyamada, K., Koyama, S. and Kashima, T. : Estimation of Damaged Building Response Based on Strong Motion Records during the 2007 Niigata-ken Chuetsu-oki Earthquake, Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ), No. 651, pp. 933-942, 2010.5 (in Japanese)

タイトルに関連する用語 (9件)： 建物 ,  杭 ,  地盤 ,  E-ディフェンス ,  振動台実験 ,  RC造 ,  杭基礎 ,  地震応答 ,  評価