抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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酪農業界において戸数あたりの乳牛の増加に伴い,酪農家の乳牛管理の負担が増加している。乳牛の管理が行き届かずに疾病にかかることは生乳の質・量の悪化につながるため,疾病の初期段階での自動検出を実現することが喫緊の課題である。乳牛の疾病は外見的特徴に現れるものが多数あり,そのうち最も重要かつ重大な疾病の一つは蹄の傷や壊死を伴う蹄病である。蹄病の診断には,背形状と歩容(歩き方)の観察により蹄の健康度を5段階(スコア1:健康,スコア5:重度の蹄病)で表す跛行スコアが用いられる。従来,映像解析に基づき抽出された背形状(背線の曲がり方)を特徴としてスコアの推定やクラス分類を自動で行う手法が提案されている。しかし,背形状特徴は,歩容と比較して軽度の蹄病を発見する目的に適していないことが知られている。そのため,本研究では距離画像センサにより取得された歩行中の乳牛の三次元形状から乳牛の歩容特徴を抽出し,軽度の蹄病を発見するシステムを構築する。本稿では,本研究で用いる歩容特徴により,跛行スコア1(健康)とスコア2(軽度の蹄病)以上の牛を99%の精度で分離可能であることを示す。(著者抄録)