抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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従来のkHz帯PLC(電力線通信)の信号伝送では,Neutral(N)線とLive(L)線との間に信号電圧を印加する(N-L伝送と呼ぶ)方式であったため,同じ電力線間に並列接続された電気機器の影響を受けて,受信SNRが劣化するという問題があった。そこで,筆者らはL線の代わりにProtective Earth(PE)線を用いるN-PE伝送方式を提案している。本論文では,特徴的な5ケ所の電力線環境下にて両方式を比較し,提案方式の適用可能性について検討した結果を述べている。幹線が同一の場合は,提案方式による改善が顕著であり,平均受信SNRは12~29dB改善され,パケット受信成功率(PRR)は99%のコンセントペアで提案方式の方が優れていた。また,幹線が異なる場合でも,提案方式によってSNRは9dB改善された。ただし,PLCモデムによる通信を行うためには提案方式だけでは不十分であったことが示されている。最後に,日本のTT接地方式以外に,アメリカ等で用いられるTN-S接地方式の場合でも適用できる可能性が高いことを,ハワイにて実証したことが述べられている。(著者抄録)