抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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近年,脱原子力・火力依存の動きが生まれ,水力発電のような再生可能エネルギーが注目を集めている。本研究では既存のダムにおける発電の最大使用水量を変えることにより得られる発電量の最大値と実際の発電量との差分を水力発電ポテンシャルと定義した。そして現在の水力発電ポテンシャルと地域分布を求め,気候変動の影響を考慮した後,従来の発電量や発電ポテンシャルの分布と変化量を推定した。対象は国土交通省と水資源機構の管理する全国の91の多目的ダムとした。検討の結果,現在,日本には多くの水力発電ポテンシャルがあり,全体の平均として約7%の発電量が可能とわかったが,気候変動による降水量の変化などにより将来発電量は全体として約11%減少する結果となった。ダムでの水力発電に関するデータ(有効落差,放流量,発電効率,年間発電量の計算,発電最大使用水量による感度分析,気候変動影響評価),玉川ダム,大渡ダムにおけるケーススタディを示した。