抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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平成28年(2016年)熊本地震被災地域において,本震後の多時期にわたる衛星画像ペアを用いた差分干渉SAR解析(DInSAR)の時系列比較を行い,余震や降雨による地表面変動(斜面・地盤災害)の発生を継続的に観測した。被災地域内における土地被覆・土地利用等の違いを考慮して,ALOS-2(Lバンド),RADARSAT-2(Cバンド),TerraSAR-X(Xバンド)の3種類の衛星画像データセットをもとに,次のような手順で地表面変動を可視化する手法(変動抽出箇所分布図)を考案した:1)差分干渉SAR解析結果から地表面変動が発生した可能性のある箇所を抽出する,2)変動抽出箇所におけるスラントレンジの差分より地表面変動量を推定する,3)メッシュ単位または道路区間単位に換算した地表面変動量をマッピングする。この解析結果をもとに,高解像度光学衛星画像(SPOT-6,7およびWorldView-2,3)の判読と現地調査を行い,変動抽出箇所における変動要因(地すべり,地盤沈下,地震による地盤の液状化など)を検討した。最後に,大規模地震後の二次災害軽減を目的とした地表面変動の抽出とマップ化の手順を災害時標準対応手順(案)としてまとめた。(著者抄録)