抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では採卵廃鶏とイカナゴの有効活用と独特な食感を有するゲル化食品の開発を目的とした。鶏ムネ肉の挽肉(GCH),イカナゴすり身(FS)とその混合物に水を0-150%添加し,3.0%NaClと0,2%乾燥鶏卵白(AP)を加えてカッティング後,初めに50°Cで数時間予備加熱し,その後90°Cで30分間の本加熱を行った。本加熱ゲルの破断強度(BS),破断凹み(bs)およびゲル剛性(Gs=BS/bs)を測定した。以下に結果を示す。(1)GCH単独からのゲルのBSとbsの値は予備加熱の影響を受けなかった。一方,GCHとFSの混合物またはFS単独からのゲルでは予備加熱により物性の劣化がみられた。しかし,それらの劣化はAPの添加により抑制された。(2)直加熱ゲル(予備加熱=0)のBSとタンパク質濃度(C)の対数値の間には正の相関関係がみられた。また,直加熱ゲルのBSとGsの間にも正の相関関係がみられた。(3)上記した2つの直線関係はGCHとFSの混合割合やAP添加の有無によりそれぞれ異なった。以上の事実は,GCHとFSの混合割合や両者にAPを添加することによって多様な食感の加熱ゲル化製品を創出できることを示唆している。(著者抄録)