文献

J-GLOBAL ID：201102257854059018   整理番号：11A0470755

サツマイモ飯および粥の調理におけるサツマイモβ-アミラーゼの影響

Effects of β-Amylase in Sweet Potato on Cooked Rice and Rice Gruel

著者 (2件)： 露久保美夏 (お茶の水女大 大学院人間文化創成科学研究科) ,  石井克枝 (千葉大 教育)
資料名： 日本調理科学会誌  (Journal of Cookery Science of Japan)
巻： 44  号： 1  ページ： 15-20  発行年： 2011年02月05日 
JST資料番号： Y0637A  ISSN： 1341-1535  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： サツマイモ飯やサツマイモ粥の調理において,サツマイモに含まれるβ-アミラーゼが米に及ぼす影響を調べるため,サツマイモ粗酵素液を用いて飯と粥を調理し,糖量測定,官能評価を行った。粗酵素液を用いて調理した飯と粥では,対照(水炊飯)に比して還元糖量およびマルトース量が顕著に多かったことから,粗酵素液中のβ-アミラーゼが米デンプンに作用し,マルトースにまで分解していることが明らかとなった。また,飯と粥の生成糖量について比較したところ,炊飯液の種類に関わらず,粥の還元糖量およびマルトース量が飯よりも多かった。これには,飯と粥の加熱温度履歴や米に対する加水量の違い等が,酵素活性や米デンプンの酵素作用の受けやすさに影響していることなどが考えられた。また,米デンプンの分解は米粒表層部に加えて内層部でも起きていることが示唆された。官能評価の結果から,粗酵素液炊飯を行った飯と粥は水炊飯と比較して有意に甘味が強いと評価された。(著者抄録)

シソーラス用語： *サツマイモ ,  *米飯 ,  *粥 ,  *調理 ,  *β-アミラーゼ ,  米 ,  還元糖 ,  官能検査 ,  酵素活性度 ,  食品成分 ,  食品分析 ,  穀類澱粉 ,  二糖類 ,  ピラノシド ,  グルコシド

分類 (2件)： 食品の化学・栄養価  (FJ01020J) ,  穀類とその製品一般  (FJ04010T)

物質索引 (1件)： マルトース

引用文献 (31件)：

• 伊東哲代. 甘藷の糖化におよぼす調理法の影響について (第1報). 家政誌. 1968, 19, 170-173
• 伊東哲代. 甘藷の糖化におよぼす調理法の影響について (第2報). 家政誌. 1968, 19, 174-175
• 別所秀子. 調理の本質について. 調理科学. 1972, 5, 8-18
• THOMA, J. A. Stereochemistry of enzyme, substrate, and products during beta-amylase action. J. Biol. Chem. 1960, 235, 2511-2517
• 中村道徳. 植物に於ける Phosphorylase, Phosphatase 及びβ-Amylase の分布 (第1報). 農化. 1950, 24, 197-201

タイトルに関連する用語 (4件)： サツマイモ ,  粥 ,  調理 ,  β-アミラーゼ