抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地震は,地殻の岩石がプレート運動の力を受けて破壊する現象であり,その発生過程は非常に複雑である。しかし,地震の破壊域(震源域)は地下深部に位置するため,直接に地表で震源断層を調べることは出来ない。そこで,掘削によって地下深部に位置する断層に直接到達し,回収した断層コア試料を測定・解析し,さらには掘削坑井を用いた地殻応力や間隙水圧などを測定する研究プロジェクトが遂行されている。本稿では以下のプロジェクトについてレビューした:1995年兵庫県南部地震時に動いた野島断層掘削,1999年台湾集集地震の際に動いたチェルンプ断層の掘削,サンアンドレアス断層の掘削および南海トラフ地震発生帯の掘削。さらに,現在進行中の以下の断層掘削研究についても大まかに紹介した:北アナトリア断層地球物理的観測,アルパイン断層深部断層掘削プロジェクトおよび日本海溝緊急掘削プロジェクト。これらの断層掘削プロジェクトは,地震に関連する活断層に対する知識・理解を確実に進歩させている。加えて,コア試料の取り扱い,スリップゾーン,および古地震イベントの組み込み,等に関連した新しい技術問題についても議論した。