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J-GLOBAL ID:201402239340243867   整理番号:14A1492142

脱脂乳による製パン性阻害に対する乳タンパク質熱変性の影響

著者 (1件):
資料名:
巻: 47  号:ページ: 281-286  発行年: 2014年12月05日 
JST資料番号: Y0637A  ISSN: 1341-1535  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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未加熱脱脂乳による製パン性低下の要因および加熱による脱脂乳の製パン性回復についての機序を解明するため,加熱が乳蛋白質の構造及び性状に与える影響を解析すると共に,未加熱,加熱脱脂乳が製パン性,つまり,小麦粉生地形成に対する影響を解析することで,未加熱乳蛋白質による小麦粉生地形成阻害機序を明らかにした。α-ラクトアルブミン(α-La),β-ラクトグロブリン(β-Lg),κ-カゼイン(κ-CN)は単独添加では製パン性を低下させる要因であるが,これらの蛋白質を含む脱脂乳を加熱するとκ-CNとα-La,β-LgがSS結合で複合体を形成し,製パン性の低下が消失する。β-Lgはグリアジンのうち,最も親水性であるω-グリアジンと特異的に相互作用し,グリアジン会合体からω-グリアジンを脱離し水溶化することが明らかになり,この作用により未加熱脱脂乳では生地形成が阻害され製パン性が低下した。加熱によりβ-Lgがκ-CNと複合体を形成するとω-グリアジンへの特異性が打ち消され,ω-グリアジニンの脱離が抑制されると推察された。
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分類 (2件):
分類
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粉製品  ,  乳製品 
引用文献 (19件):
  • 1) 田中康夫,松本博編 (1992),「製パン材料の科学,製パンの科学II」,光琳,東京
  • 2) Larson, B. L., Jenness, R., Geddes, W. F. and Coulter, S. T. (1951), An evaluation of the methods used for determining the baking quality of nonfat dry milk solids, Cereal Chem., 28, 351-370
  • 3) Volpe, T. and Zabik, M. E. (1975), A whey protein contributing to loaf volume depression, Cereal Chem., 52, 188-197
  • 4) Harper, W. J. and Zadow, J. G. (1984), Heat induced changes in whey protein concentrates as related to bread manufacture, N. Z. J. Dairy Sci. Technol., 19, 229-237
  • 5) Miyamoto, Y., Matsumiya, K., Kubouchi, H., Noda, M., Nishimura, K. and Matsumura, Y. (2009), Effect of heating conditions on physicochemical properties of skim milk powder during production process, Food Sci. Technol. Res., 15, 631-668
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