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J-GLOBAL ID：201502211793403097   整理番号：15A0638810

信濃川・大河津分水可動堰のコンクリートを探る

著者 (4件)： 丸山久一 (長岡技科大 環境・建設系) ,  佐伯竜彦 (新潟大 工) ,  斎藤豪 (新潟大 工) ,  田中泰司 (東大 生産技研)
資料名： セメント・コンクリート  (Cement & Concrete)
号： 819  ページ： 24-29  発行年： 2015年05月10日 
JST資料番号： F0277A  ISSN： 0371-0718  CODEN： SKONA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 供用80年経過した堰のコンクリート,建設時温度ひび割れ対策,耐震性能について調査結果を紹介した。セメントには未反応成分が残存し,γ-C₂Sが多く含まれる高耐久性材料であった。コンクリートは当時の一般的な配合と推定され,圧縮強度は建設当時の強度と同等以上であった。また,塩化物イオン実効拡散係数は現代の普通セメントコンクリートの1/5~1/10と小さかった。これはセメントが低熱ポルトランドセメントに近い鉱物組成を有していることによる。圧縮強度の変動係数は当時において高品質のものであった。躰体構造には,上下層間に温度ひび割れ防止を意図した水平方向のひび割れ誘発目地が設けられ,これと垂直に補強筋としての鉄骨が配置されていた。耐震解析の結果,鉄骨の効果は大きく,そのため損傷が殆ど生じないことも確認された。

シソーラス用語： *新潟県 ,  河川 ,  放水路 ,  *可動堰 ,  *コンクリート ,  セメント ,  化学組成 ,  調合 ,  *圧縮強さ ,  変動係数 ,  塩化物 ,  拡散係数 ,  熱変形 ,  *亀裂鈍化 ,  地震応答 ,  耐震解析 ,  打継 ,  鋼材 ,  耐震補強 ,  信濃川 ,  *機械的性質 ,  *強度
準シソーラス用語： 大河津分水

分類 (2件)： モルタル,コンクリート  (RA06042H) ,  河川工事  (RC12030X)

引用文献 (10件)：

• 土木学会大河津分水可動堰記録保存検討委員会/平成24年度大河津可動堰撤去に伴う学術的調査検討業務報告書, pp.393~408, 2013
• 斎藤 豪,坂井悦郎,渡邉賢三/γ-2CaO・SiO₂含有ケイ酸カルシウム水和物固化体の炭酸化反応とバテライトの生成機構, Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan/無機マテリアル学会編, 15巻, 336号, pp.284~292, 2009
• Tsuyoshi Saito, Saphouvong Khamhou, Tatsuya Yumoto, Nobuaki Otsuki/Permeability of Sulfate Ions in Cementitious Materials Containing γ-Ca2SiO4 after Autoclave Curing and Accelerated Carbonation, Advanced Concrete Technology, volume 9, No.3, pp.223-230, 2011
• 宍戸 薫,菅井 太/センター・アーカイブからひも解くコンクリート技術, pp.253~260, 平24, 土木技術支援・人材育成センター年報, 2012
• 難波蓮太郎/土物・漆喰からポルトランドセメントへ, コンクリート工学, Vol.40, No.9, pp.61~68, 2002.9

タイトルに関連する用語 (3件)： 信濃川 ,  可動堰 ,  コンクリート