抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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日本人の主食であるご飯のおいしさは,楽しく心豊かな食生活を送るためにも非常に重要である。ご飯のおいしさの要因として,食感と味の貢献度が高いと言われている。三菱電機では“かまどご飯”のような粒感がありながらみずみずしい食感を目指している。この食感を実現するには,圧力をかけずに大火力で加熱することがポイントである。当社のIHジャー炊飯器“本炭釜KAMADO”では圧力をかけない構造と,本炭釜による全体発熱や沸騰時の投入電力量の増大,熱を逃がさない高断熱構造,羽釜形状の内釜と二重蓋による吹きこぼれ抑制によって大火力を実現し,かまどご飯を再現している。味を向上させる技術として,当社では甘みを増やす炊飯モード“匠(たくみ)芳潤炊き”を搭載している。仕込み工程の米飯温度をデンプン分解酵素の活性が高い温度よりも低温になるよう制御した上で,仕込み工程の時間を通常炊飯よりも長く設けることによって,甘みの増加と好ましい食感の両立を実現している。さらに,より自分好みのご飯を楽しんでもらうため,炊き分け機能を搭載している。炊飯各工程の温度や時間,火力を調節することで,“銘柄芳潤炊きモード”では米の銘柄の個性を引き出し,“炊き分け名人モード”では水量を変えることなく使用者の好みの食感を実現する。また,お薦めのご飯メニューを案内している。これらの技術によって,どんなときも使用者にとっておいしいご飯を提供することが可能となる。(著者抄録)
