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J-GLOBAL ID：201702275341588785   整理番号：17A1001753

カゼインミセルの構造モデルと乳の加工

Models of the structure of casein micelle and its changes during processing of milk

著者 (4件)： 青木孝良 (鹿児島大学名誉教授) ,  水野礼 (森永乳業株式会社 研究本部 食品総合研究所) ,  木村利昭 (一般財団法人材料科学技術振興財団) ,  堂迫俊一 (雪印メグミルク株式会社 ミルクサイエンス研究所)
資料名： ミルクサイエンス  (Milk Science)
巻： 66  号： 2  ページ： 125-143(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0966A  ISSN： 1343-0289  CODEN： MISAFD  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： カゼインミセルの構造モデルは,日本ではSchmidtやWalstraの下位ミセル・モデルであるサブミセルは,多くの研究者によって受け入れられているが,国際的にはサブミセルの存在を電子顕微鏡写真を根拠に否定されている。本総説において,カゼインミセルの電子顕微鏡写真に対する考察を行い,カゼインミセルのモデルを初期段階,下位ミセルおよびナノ・クラスタのモデルの3つの群に分け,それらの特徴を記載した。特に,ナノ・クラスタモデルは主要な役割を果たした電子顕微鏡写真に関するものであるとされ,大部分の提案されたモデルは改質ナノ・クラスタのものであった。著者らもナノ・クラスタモデルにつき電子顕微鏡写真に関する議論をした。さらに,下位ミセル・モデルを使用している処理牛乳の間に,カゼインミセルの変化を説明することが可能かどうか記述した。結論として,どのモデルも乳加工中に起きるカゼインミセルの変化を十分に説明することができなかった。カゼインミセルの構造を明らかにするため更なる研究が,必要である。

シソーラス用語： *カゼインミセル ,  モデル ,  分子構造 ,  電子顕微鏡写真 ,  クラスタ模型 ,  乳加工 ,  カゼイン ,  αs1カゼイン ,  κカゼイン ,  アルファs2カゼイン ,  ベータカゼイン ,  *構造モデル ,  構造変化
準シソーラス用語： ナノ・クラスタモデル ,  下位ミセル・モデル

分類 (2件)： 乳製品  (FJ12023U) ,  ミセル  (CB11020N)

引用文献 (63件)：

• 1) Schmidt, D.G.: Association of caseins and casein micelle structure. In Developments in Dairy Chemistry Vol. 1 Proteins, P.F. Fox ed. Appl. Sci. Publ. London, U.K. pp. 61-86 (1982)
• 2) 青木孝良:牛乳・乳成分の新しい機能(ミネラル等).乳業技術, 50, 74-91 (2000)
• 3) 堂迫俊一:いろいろな視点から見たカゼインミセル.乳業技術, 61, 35-49 (2011)
• 4) 青木孝良:コロイド状リン酸カルシウムの研究の歩みとカゼインミセル.乳業技術, 65, 2-22 (2015)
• 5) Holt, C., Carver, J.A., Ecroyd, H. and Thorn, D.C.: Caseins and the casein micelles: Their biological functions, structures, and behavior in foods. J. Dairy Sci., 96, 6127-6146 (2013)

タイトルに関連する用語 (3件)： カゼインミセル ,  構造モデル ,  乳