抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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2016年熊本地震では震源断層域において構造物被害が多く見られ,非常に強い地震動も観測されている。一方で,震源断層近傍の堆積層上の記録を除けば,震源断層から30km圏内の地震動は既往観測記録を統計解析した平均的な地震動よりも有意に小さい。また,地表に地震断層が見られたごく近傍では,断層変位による構造物被害が見られるものの,地震動による被害は小さいと思われる構造物が多数観察されている。このような現象は国内外における過去の被害地震でも見られている。断層ごく近傍における地震動の実態を把握し,その予測精度を向上することは,多くの活断層が分布する我が国における都市計画や構造物設計にとって急務である。この課題について,震源断層の破壊伝播,また地表断層部の地震動増幅特性に着目して考察する。(著者抄録)