文献

J-GLOBAL ID：201902217064547046   整理番号：19A2733817

固形脂を添加したマッシュポテトの力学的特性と安定性について

Study on the Physical Properties and Stability of Mashed Potatoes Added with Solid Fats

著者 (5件)： 大須賀彰子 (日本女子大学) ,  中川裕子 (実践女子大学) ,  高橋智子 (神奈川工科大学) ,  藤井恵子 (日本女子大学) ,  大越ひろ (日本女子大学)
資料名： 日本調理科学会誌  (Journal of Cookery Science of Japan)
巻： 52  号： 5  ページ： 299-307(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： Y0637A  ISSN： 1341-1535  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究では,液状油に食品用乳化剤(油脂固化剤)を用いて,固形脂を調製し,その固形脂を添加したマッシュポテトの力学的特性と安定性に及ぼす影響について検討した。その結果,油脂固化剤を4%以上添加することで安定した固形脂が調製でき,その固形脂は大きなずりに対して弱い性質を持つが,静置時間を設けることで,ゲル化が促進することが示された。また,油脂固化剤を添加した油脂を加えたマッシュポテトは油脂の分離が少なく,静置時間を設けることで安定した状態になることが示唆された。油脂固化剤を添加した油脂を加えたマッシュポテトのべたつき感,まとまりやすさ,飲み込みやすさは高い評価を得ている液状油添加試料と有意差がみられなかった。以上のことより,マッシュポテトに油脂固化剤を用いて調製した固形脂を添加することは調製後の安定面と食べやすさにおいて有効であることが示唆された。(著者抄録)

シソーラス用語： *ポテト製品 ,  *食用油脂 ,  乳化剤 ,  物理的性質 ,  官能検査 ,  不飽和脂肪酸 ,  水素化 ,  *グリセリド ,  カノーラ油 ,  食品テクスチャー ,  降伏応力 ,  Newton流体 ,  植物色素 ,  一対比較法 ,  偏光顕微鏡 ,  ゲル化 ,  オレオレジン ,  トランス脂肪酸 ,  *マッシュポテト ,  部分水素化 ,  力学的性質 ,  食品特性
準シソーラス用語： キャノーラ油 ,  *グリセリン脂肪酸エステル ,  力学的特性

著者キーワード (10件)： マッシュポテト ,  油脂 ,  油脂固化剤 ,  力学的特性 ,  官能評価 ,  mashed potato ,  oil and fats ,  oil setting agent ,  physical properties ,  sensory evaluation

分類 (5件)： 食品の品質  (FJ01040F) ,  食品製造・加工・保蔵法一般  (FJ03010M) ,  食用油脂,マーガリン  (FJ09010C) ,  食品添加剤  (FJ10020H) ,  野菜とその加工品  (FJ11020O)

引用文献 (19件)：

• 1) 大越ひろ (2007),「おいしく食べてQOLを高める高齢者の食介護ハンドブック」,手嶋登志子・大越ひろ編著,医歯薬出版,東京,pp. 49-50
• 2) 黒田留美子 (2006),「いつもの材料でつくるソフト食 高齢者メニュー50」,鉱脈社,宮崎,pp. 96-97
• 3) 江頭文江 (2005),エビデンスでする第6回摂食・嚥下トレーニング 嚥下食~食べやすくおいしい食事の段階メニューは?~,BRAIN NURSING,21,82-87
• 4) 大越ひろ,渡邉愼二 (2013),油脂を利用した嚥下困難者向け食品の開発,オレオサイエンス,13,25-31
• 5) 大須賀彰子,岩崎裕子,高橋智子,大越ひろ (2013),油脂の性状がマッシュポテトの飲み込みやすさに及ぼす影響,日本調理科学会誌,46,15-22

タイトルに関連する用語 (4件)： 固形脂 ,  マッシュポテト ,  力学的特性 ,  安定性