抄録/ポイント: 抄録/ポイント
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超精密スキヤンステージは,微細加工に欠かせない産業機器であるが,生産性向上のためステージ大型化の一途を辿っている。特に大型のステージではステージの揺られによってピッチング,ローリング,高さといった姿勢が大きく乱される問題がある。これに対し,除振装置のみではスキャン中に十分な加工精度を出すことができず,姿勢制御機構が必要となる。本論文では姿勢制御をオートフォーカス/レベリング(AF/LV)制御と呼ぶ。精密ステージのAF/LV制御機構は検出器にCCDカメラなどのイメージセンサが用いられる。また,そのAF/LV制御機構は単純なフィードバック制御によっている。しかしながら,その出力周期は制御周期に比べ十数倍長い。このようなシステムでは,一般的なシングルレートフィードバック制御系では十分な制御仕様を満たすことが困難である。そこで本論文では,ステージ駆動力や表面形状といった外乱情報を積極的に用いたマルチレート制御に基づくAF/LV制御系を提案した。そして,シミュレーションおよび実験において非常に高い制御性能を達成した。提案した本制御系はステージのAF/LV制御のみならず,出力端外乱に再現性が見られ,出力周期の長さが制御性能劣化の問題となっているシステム全般に対して応用できるものと期待される。