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J-GLOBAL ID：201102270361492363   整理番号：11A1316420

CENP-Aを含むヒトのセントロメアヌクレオソームの結晶構造

Crystal structure of the human centromeric nucleosome containing CENP-A

著者 (12件)： TACHIWANA Hiroaki (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  KAGAWA Wataru (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  SHIGA Tatsuya (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  OSAKABE Akihisa (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  MIYA Yuta (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  SAITO Kengo (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  KURUMIZAKA Hitoshi (Waseda Univ., Tokyo, JPN) ,  HAYASHI-TAKANAKA Yoko (Osaka Univ., Osaka, JPN) ,  KIMURA Hiroshi (Osaka Univ., Osaka, JPN) ,  ODA Takashi (Yokohama City Univ., Yokohama, JPN) ,  SATO Mamoru (Yokohama City Univ., Yokohama, JPN) ,  PARK Sam-Yong (Yokohama City Univ., Yokohama, JPN)
資料名： Nature (London)  (Nature (London))
巻： 476  号： 7359  ページ： 232-235  発行年： 2011年08月11日 
JST資料番号： D0193B  ISSN： 0028-0836  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 真核生物では,有糸分裂中,あるいは減数分裂中に起こる正確な染色体の分離は,微小管結合のための特異な染色体部位である動原体により調節されている。セントロメアは,各々の染色体の動原体形成部位を規定しており,セントロメア特異的なヒストンH3のバリアント(変種)であるCENP-Aを含むヌクレオソームの集積により後成的に特徴付けられている。その基盤となる機序は明らかになっていないが,セントロメアの継承は,おそらくセントロメアヌクレオソームの構造により決定されている。今回我々は,CENP-Aとその同系αサテライトDNA誘導体(147塩基対)を含むヒトのセントロメアヌクレオソームの結晶構造を報告する。ヒトCENP-Aヌクレオソームでは,ヒストンH2A,H2B,H4,CENP-Aをそれぞれ2分子ずつ含むヒストン八量体に,左巻きの配向でDNAが巻き付いている。しかし,通常のH3ヌクレオソームと異なり,DNAの中央の121塩基対のみが観察される。一方,DNAの両端の13塩基対は結晶構造中で可視化されず,CENP-AのαNヘリックスは,通常のH3ヌクレオソーム中のDNA端の配向に重要であることが知られているH3のそれより短い。CENP-AとH3ヌクレオソームの構造比較により,CENP-Aはループ1領域中に2つの余分なアミノ酸残基(Arg80とGly81)を含んでおり,これらは溶液に完全に露出していることが明らかになった。CENP-Aのループ1残基の変異により,ヒト細胞セントロメアでのCENP-Aの保持率が減少した。したがって,CENP-Aのループ1は,おそらくトランス作用因子の結合部位を提供することで,CENP-Aを含むセントロメア染色体安定化に重要なのだと考えられる。この構造は,セントロメア特異的なヌクレオソームの原子分解能の描像を初めて明らかにしている。Copyright Nature Publishing Group 2011

シソーラス用語： ヒト ,  *DNA結合タンパク質 ,  動原体 ,  *ヌクレオソーム ,  結晶構造 ,  X線回折 ,  高次構造 ,  タンパク質核酸複合体 ,  DNA【核酸】 ,  塩基対 ,  アミノ酸残基 ,  *CENP-A

分類 (1件)： 分子構造  (EB03020Y)

タイトルに関連する用語 (3件)： CENP-A ,  ヒト ,  結晶構造